情報設備やネットワーク設備の施工管理に関わる、1級電気通信工事施工管理技士。
就職・転職に有利に働くため、積極的に受験すべき資格です。しかし、1級ともなれば試験合格までの道のりは遠く、ポイントを抑えた試験対策が必須です。特に、お仕事をしながらだとその傾向は強まります。
本記事では、1級電気通信施工管理技士の1次試験・2次試験の勉強法や試験の基本情報を解説します。講座受講をするメリットやおすすめ講座も併せて把握し、試験合格につなげましょう。
1級電気通信工事施工管理技士を取得すると、社内評価や転職で有利に働きます。以下より、その詳細を解説します。資格取得のメリットを把握し、その後のキャリアにつなげましょう。
社内で任される現場が増える
公共工事を受注する際には、工事請負会社は必ず経営事項審査を受ける必要があります。経営事項審査とは、工事請負会社が受注先として適切かどうかを、行政機関によって審査する仕組みです。1級電気通信工事施工管理技士の有資格者はこの経営事項審査の加点要素となるため、会社全体の技術力の証明につなげられます。
1級電気通信工事施工管理技士を取得すれば、特定建設許可を受けた営業所の専任技術者・特定建設許可を受けた現場の主任技術者として勤務できるようになります。特定建設業許可とは、発注者から直接請け負った工事のうち、4,000万円以上の下請け契約を締結する場合に必要な許可です。
資格取得により、大規模な電気通信工事の施工管理を担当可能になります。その結果、属人性の高い業務にアサインされる可能性が高くなり、社内評価の向上が期待できるのです。
転職で評価されやすくなる
総務省によると、通信インフラの維持・管理を担う技術者(電気通信工事従事者)は、2015 年(9.7 万人)から 2030 年(6.4 万人)にかけて約3割減少すると推計されるということでした。
データからも分かる通り、電気通信工事業界は人手不足が課題です。業界全体で人手不足が課題になるなかで、スキルと知識をアピールできれば、転職・就職がしやすくなります。
具体的には、1級電気通信工事施工管理技士の有資格者は年収500万円以上での転職が期待できます。
令和5年度の給与所得者の平均給与が460万円であることをふまえると、平均的な給与条件よりも高い転職がしやすいといえます。
試験合格を目指すうえで、真っ先に行うべき作業は試験の実施要領の把握です。
以下に、試験日程や合格率のデータをまとめました。試験がどう実施されるのかを知り、試験対策の指針にしましょう。
試験日程
1級電気通信施工管理技士の試験日程は以下の通りです。
● 試験申込書販売 4月9日
● 試験申込 5月7日〜5月21日
● 第1次試験 9月7日
● 第1次試験 合格発表 10月9日
● 第2次試験 12月7日
● 第2次試験 合格発表 翌年3月4日
試験の申し込みから合格発表まで、約1年間の期間を要します。時間の負担を減らすためにも、講座の受講を活用し、一発での試験合格を狙うべきです。
合格率
1級電気通信工事施工管理技士試験の合格率は、以下の通りです。
● 令和1年一次:43.1% 二次:49.5%
● 令和2年一次:49.1% 二次:49.3%
● 令和3年一次:58.6% 二次:30.1%
● 令和4年一次:54.5% 二次:37.4%
● 令和5年一次:51.2% 二次:37.3%
● 令和6年一次:40.5% 二次: -
※令和6年度2次試験の合格発表は令和7年3月5日を予定
1次試験(1次検定)は50%前後、2次試験は40%前後で推移しているとわかります。
出題内容と合格基準
一級電気通信工事施工管理技術検定の第一次検定問題は以下の表のとおりに構成されています。
受験資格
1級電気通信工事施工管理技術検定の1次試験の受験資格は、以下のとおりです。
● 令和7年度中における年齢が19歳以上の方(平成19年4月1日に生まれた者も含む)
2次試験は、令和10年度試験までは、新受験資格と旧受験資格の両方で受験できます。そのうち、新受験資格は以下のとおりです。
1. 2級電気通信工事施工管理技士 第2次検定(旧実地試験含む)合格後に実務経験5年以上
2. 2級電気通信工事施工管理技士 第2次検定(旧実地試験含む)合格後に実務経験3年以上、かつそのうち1年に特定実務経験を含む
令和10年度まで利用できる旧受験資格は、受験資格が細分化されています。新受験資格では、2次試験の受験をするのに、2級電気通信工事施工管理技士の合格後が必須です。一方、旧受験資格では、大学や短大、高等学校を卒業後に一定期間の実務経験があれば受験可能です。
新受験資格を満たしていないなか、受験を検討している方は旧受験資格の確認を必ず行いましょう。
1次試験合格を目指すうえでは、解きやすい、暗記で対応できる問題で得点するべきです。対策時にはテキストや過去問を1から10まで理解しようとしがちですが、1次試験の合格基準点は60%(60問中36点)のみです。そのため、メリハリをつけた学習がポイントとなります。
真っ先に学習すべき、暗記で対応できる問題の具体例は以下の通りです。
● 施工管理法
● 関係法規
● 関連分野
施工管理法と関係法規と関連分野の3教科は、それぞれ全13点と10点と7点で、多く配点されています。これらは暗記もので内容がわかりやすいため、得点が容易です。これらのうち計30問中24問正答できれば、残りは30問中12問正答すれば合格点に到達する計算です。
先に得点しやすい科目を作れば、電気通信設備や電気通信工学分野の難しい内容にじっくり取り組めます。勉強する順番を工夫し、1次試験を突破しましょう。
1級電気通信工事施工管理技士の2次試験に合格するにはどのような勉強法を積み重ねるべきでしょうか?
2次試験の受験者は1次試験に合格している方ばかりです。その中でも、2次試験の合格率は40%前後で推移しています。そのことをふまえると、一定の難しさがある試験といえます。
以下では、その勉強法をまとめました。
施工経験記述問題の書き方を身につける
施工経験記述問題は2次試験で重点的に対策すべき項目です。工程管理や安全管理、品質管理、施工管理に関する知識や経験があってこそ、実務で正しく施工管理が行えます。そうした背景から、記述式の設問が試験に採用されています。
施工経験記述問題の解答は、以下の手順で進めるとよいでしょう。
1. 記述する題材を考える
2. 工事のデータを整理する
3. 工事の際に留意すべき施工管理項目を考える
4. 処置の方法を整理する
5. 洗い出した現場課題と処置の方法を箇条書きにして一覧できるようにする
6. 肉付けして文章にする
当日は、工程管理・安全管理・品質管理などのテーマのうち1つが出題されます。複数パターンでの出題を想定し、試験対策を行うことが必須です。
加えて、文章作成の際は以下の点に留意すべきです。的確な文章作成を行い、施工管理の知識と経験をアピールしましょう。
● 自分の経験に基づいて書く
● 専門用語や数値を用いて説明する
● 指定された解答枠の範囲内に収める
● 誤字や脱字をなくす
● 字を読みやすくする
● 施工材料・建設機械・機材・数量や寸法は明確に示す
工事経験の少なさや、文章作成に関する苦手意識を感じる際は、独学サポート事務局の【第二次検定】作文作成代行を活用すべきです。
10年以上携わったプロの講師が徹底指導し、現場経験の少なさや文章作成の苦手意識をフォローします。
工程表問題の解き方を定着させる
2次試験では、工程表の問題が出題されます。工程管理に関する知識を問う設問で、施工管理を担うことを考えるとおさえておきたい知識です。
具体的には、以下のような形で問われます。
各用語を理解する
2次試験では、経験記述問題の他にも記述式の設問が設定されています。施工管理に関する知識をここでも問われるため、内容の理解を意識した学習を進めるべきです。
具体的には、以下のような形で問われます。
頻出の条文を暗記する
2次試験では、設問の一部に法規の問題が説明されます。法規に関する知識は、適法に施工管理を進めるためにも必ず身につけるべきです。
以下で、問題の一例をご紹介します。
1級電気通信工事施工管理技士の勉強を独学で進めて、不合格になるケースは少なくありません。
不合格になると、来年度の試験を受けるまでの時間を無駄にしてしまいます。時間のロスを防ぐためには、独学サポート事務局の講座受講による効率的な対策がおすすめです。
以下より、独学サポート事務局の1級電気通信工事施工管理技士対策講座を受講すべき理由3つを説明します。
万全の経験記述対策ができる
独学での試験対策の結果、不合格に終わる受験者は少なくありません。現場経験の少なさや文章作成の苦手意識を克服するには、プロによる添削や作文作成代行を活用すべきです。
第二次検定独学サポートコースを利用すれば、経験記述試験の作成対策を受けられます。添削により、記述試験の解答精度を改善可能です。添削サービスは5回分実施できるため、十分な演習量で実践経験を積めます。
加えて、オプションサービスの作文作成代行を利用すれば、経験記述対策をプロにお任せできます。最新の試験の出題形式に対応したオリジナル記述回答を作成してもらえるため、その年度に合った的確な解答が可能です。
充実した過去問で演習できる
1級電気通信工事施工管理技士に合格するためには徹底した過去問演習と良質なテキストでの学習が必須です。
独学サポート事務局の第一次検定と第二次検定講座の強みは、10年分の過去問や模擬試験をもとにした豊富な演習量です。模擬試験は、本番を実践した試験として活用できます。試験直前の弱点の明確化、補強に有効活用してください。
オプションサービスの厳選教材セットを申し込めば、本試験に必要な試験範囲を網羅した基本テキストで学習できます。専門用語が多い1級電気通信工事施工管理技士試験の内容理解が容易です。
厳選教材セットには、項目別にまとめられた過去問集も付属します。施工管理法や電気通信工学についてなど、各項目ごとに勉強が進められます。苦手分野を克服しやすくなるため、効率的に過去問を演習したい方は必ず購入しましょう。
メールサポートで疑問を即解消できる
試験対策時にもっとも恐れるべきは、分からない箇所に固執して、試験対策の時間が不足することです。専門用語が多い1級電気通信施工管理技士試験では、学習が行き詰まって時間を浪費してしまいがちです。
しかし、メールサポートを活用すれば、勉強をしていて疑問に感じた点を確実・迅速に解消できます。24時間受付可能なため、夕方以降での学習でも翌日以降に講師からの回答を得られます。
疑問点の放置は試験対策スケジュールに影響を及ぼしかねません。独学サポート事務局のメールサポートで疑問をスッキリ解消しましょう。
独学での学習で苦労しがちな1級電気通信施工管理技士試験は、講座を受講し効率的な解説をすべきです。
各講座の料金は以下の通りです。
● 1級電気通信工事施工管理技士 【第一次検定】 独学サポート ¥9,800
● 1級電気通信工事施工管理技士 【第一次・二次検定】 独学サポート¥12,800
● 1級電気通信工事施工管理技士 【第二次検定】 独学サポート ¥9,800
● 作文作成代行サービス ¥8,800
● 厳選教材セット(一次試験用) ¥9,200
● 厳選教材セット(二次試験用) ¥4,900
● 厳選教材セット(一次試験用・二次試験用)¥13,800
1級電気通信施工管理技士試験に合格し、確かな専門知識と確固たるキャリアを確立しましょう。
電気通信工事施工管理技士は、通信ケーブルや無線通信設備など、電気通信工事の施工管理を行う国家資格です。
近年のインターネットやモバイル通信の普及に伴い、電気通信工事の需要は高まっており、それに伴って施工管理の重要性も増しています。
電気通信工事施工管理技士の資格を取得すれば、専門的な知識と技術を証明でき、キャリアアップやスキルアップに繋がるでしょう。
しかし、電気通信工事施工管理技士の受験には一定の実務経験が必要とされます。
学歴によって必要な実務経験年数は異なり、また1級と2級でも受験資格が異なります。
実務経験として認められる業務の内容にも注意が必要です。
本記事では、電気通信工事施工管理技士の概要や仕事内容、年収とともに、1級・2級の受験資格や必要な実務経験について詳しく解説します。
電気通信工事施工管理技士の受験を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
最後には、電気通信工事施工管理技士試験の概要や、独学で合格を目指す方におすすめの受験対策講座もご紹介します。
電気通信工事施工管理技士は、情報通信ネットワークの構築に欠かせない、電気通信工事における施工管理のプロフェッショナルです。
この国家資格は、電気通信工事の現場で施工計画の作成や工程管理、安全管理などを行う技術者を認定するもので、総務省が2019年度から新設しました。
電気通信工事にはLANやWi-Fiなどの通信ネットワーク工事から、携帯電話基地局の設置工事、放送設備の工事など幅広い分野が含まれ、情報化社会の発展に伴ってその需要はますます高まっています。
そのため、電気通信工事の適切な施工管理を担う専門家の育成が急務とされ、電気通信工事施工管理技士の資格制度が創設されたのです。
電気通信工事施工管理技士には1級と2級があり、学歴や実務経験に応じて受験資格が定められています。
資格を取得するには、専門的な知識だけでなく、現場で通用する実践的な技術力も求められます。
電気通信工事施工管理技士の資格を持つことで、自らの知識と経験が客観的に評価され、キャリアアップやスキルアップに繋がるでしょう。
情報通信ネットワークの設計・施工・保守に関わりたい技術者にとって、電気通信工事施工管理技士はまさに目指すべき資格といえます。
電気通信工事施工管理技士は、電気通信工事の現場において、施工管理に関する以下のような業務を行います。
【電気通信工事施工管理技士の主な仕事内容】
工事着手前の準備段階では、設計図書を確認し、現場の条件を調査したうえで施工計画を立案します。
工事が始まれば、資材の手配や外注業者の選定、作業員の労務管理、安全対策の実施など、現場のあらゆる要素をコントロールしていくのが施工管理の仕事です。
トラブルが発生した際の迅速な対応や、工期・品質・コストの最適なバランスを取ることも重要な役割です。
また、電気通信設備の工事においては、関連法規の知識と遵守も欠かせません。
施工管理技士の資格レベルによって、工事規模に応じた役割が異なります。
2級電気通信工事施工管理技士は、比較的小規模な工事の主任技術者として、現場の施工管理業務全般を担当するのが一般的です。
一方、1級電気通信工事施工管理技士は、4,500万円以上の大規模工事で主任技術者や監理技術者に就くことができ、品質・予算・工程を統括的にマネジメントします。
電気通信工事の品質や安全性、生産性を確保し、社会のICT化を下支えする重要な役割を果たすのが、電気通信工事施工管理技士の使命といえるでしょう。
電気通信工事施工管理技士は、電気通信工事のエキスパートとして、比較的高い収入を期待できる職種です。
ただし、施工管理技士の年収は、勤務先の企業規模や個人の経験・スキルによってバラつきがあるのが実情です。
一般的な電気通信工事施工管理技士の年収は、400万円〜800万円程度といわれています。
30代半ばで550万円程度、40代で700万円程度といったイメージでしょうか。
技士補の段階では年収300万円台にとどまるケースもありますが、1級の資格を取得し、大手ゼネコンや通信事業者での経験を積めば、1,000万円を超える年収も狙えます。
年功序列型の日本の企業文化では、年齢とともに管理職への昇進や役職手当の増加により、年収アップが期待できる傾向にあります。
また、施工管理の経験に加えて、電気通信技術の国家資格である電気通信主任技術者や工事担任者など、関連資格を取得することでさらにキャリアアップできるでしょう。
さらに、AIやIoTの活用が進む昨今、電気通信業界に限らず、幅広い分野で通信インフラの整備が不可欠になっています。
ネットワーク技術に精通した電気通信工事施工管理技士の需要は、今後ますます高まると予想されます。
経験とスキルを磨き、時代の要請に応えていくことが、年収アップにつながるはずです。
1級電気通信工事施工管理技士は、電気通信工事における施工管理のエキスパートとして、大規模工事の監理技術者や主任技術者として活躍するための国家資格です。
1級の受験資格は、学歴や実務経験、保有資格などによって細かく定められています。
ここでは、1級電気通信工事施工管理技士の受験資格について、詳しく解説していきましょう。
1級電気通信工事施工管理技士試験を受験するには、電気通信工事における一定の実務経験が必須です。
必要な実務経験年数は、最終学歴と卒業学科によって異なります。
【1級電気通信工事施工管理技士の必要実務経験年数】
最終学歴 | 指定学科卒業 | 指定学科以外卒業 |
大学、専門学校(高度専門士) | 3年以上 | 4年6ヶ月以上 |
短大、高専、専門学校(専門士 | 5年以上 | 7年6ヶ月以上 |
高校、中等教育学校、専修学校(専門課程) | 10年以上 | 11年6ヶ月以上 |
その他(最終学歴問わず) | 15年以上 |
大学や専門学校で電気通信工学や情報工学などの指定学科を卒業した場合、実務経験の年数が最も短縮されます。
逆に高校卒業の場合は10年以上、最終学歴に関わらず15年以上の実務経験が求められます。
学歴によって必要な実務経験年数が大きく変わるため、受験資格の確認は慎重に行いましょう。
1級電気通信工事施工管理技士の受験には、長期にわたる実務経験が求められますが、専任の主任技術者としての経験がある方は、実務経験年数を短縮することができます。
最終学歴が高校、中等教育学校、専修学校(専門課程)の場合、通常は10年以上の実務経験が必要ですが、専任の主任技術者の経験が1年以上あれば、実務経験年数が8年以上に短縮されます。
専任の主任技術者は、公共性のある重要な工事に設置が義務付けられている技術者です。
主任技術者としての経験は、高度な施工管理能力の証明になるため、受験資格の実務経験年数が短縮されるのです。
主任技術者の経験を活かして、1級の受験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
電気通信工事の実務経験年数を短縮できる資格があります。
それが電気通信主任技術者の資格です。
電気通信主任技術者は、電気通信設備の工事、維持、運用に関する専門的な知識と技術を有することを認定する国家資格です。
電気通信主任技術者の資格を持っていれば、学歴に関係なく、6年以上の実務経験で1級電気通信工事施工管理技士の受験資格を得られます。
これは、最終学歴によって求められる10年以上の実務経験と比較して、大幅な短縮といえるでしょう。
電気通信主任技術者と電気通信工事施工管理技士のダブル取得は、電気通信工事のスペシャリストへの近道といえそうです。
1級電気通信工事施工管理技士の試験は、学科試験の「第一次検定」と記述式の「第二次検定」の2段階に分かれています。
技術士の一部の部門に合格している方は、第一次検定が免除されますので、第二次検定から受験できます。
第一次検定が免除になるのは、以下の部門の技術士です。
学科試験の勉強を省略できるのは大きなメリットですが、第二次検定の受験に必要な実務経験年数の短縮はありませんのでご注意ください。
1級の受験を目指す電気電子部門の技術士の方は、実務経験を積みながら、第二次検定の対策に取り組むとよいでしょう。
2級電気通信工事施工管理技士の資格をお持ちの方は、1級の第一次検定を無条件で受けることができます。
つまり、実務経験年数に関わらず、1級の学科試験にチャレンジできるということです。
第一次検定に合格すると、1級電気通信工事施工管理技士補の資格を得られます。
1級の第二次検定の受験には、第一次検定合格後の実務経験と、指定学科以外の学歴であれば第二次検定合格後の実務経験年数が必要となります。
具体的な流れは以下の通りです。
2級の資格をお持ちの方が1級の受験資格を得るには、計3〜5年以上の実務経験が必要になります。
計画的に実務経験を積み、着実なステップアップを目指しましょう。
2級電気通信工事施工管理技士は、比較的規模の小さい電気通信工事の施工管理を担う国家資格です。
1級と比べると、受験資格の実務経験年数は短くなっていますが、学歴によって必要年数が異なるなど、
いくつか留意点があります。
ここでは、2級電気通信工事施工管理技士の受験資格について、詳しく見ていきましょう。
2級電気通信工事施工管理技士の受験資格は、第一次検定と第二次検定で大きく異なります。
第一次検定は、学歴や実務経験に関わらず、誰でも受験可能です。
一方、第二次検定の受験には、学歴に応じた実務経験年数が必要となります。
【2級電気通信工事施工管理技士の必要実務経験年数】
最終学歴 | 指定学科卒業 | 指定学科以外卒業 |
大学、専門学校(高度専門士) | 1年以上 | 1年6ヶ月以上 |
短大、高専、専門学校(専門士) | 2年以上 | 3年以上 |
高校、中等教育学校、専修学校(専門課程) | 3年以上 | 4年6ヶ月以上 |
その他(最終学歴問わず) | 8年以上 |
指定学科とは、電気通信工学や情報工学など、電気通信工事に関連する学問を学ぶ学科のことです。
指定学科卒業者は、指定学科以外の卒業者と比べ、実務経験年数が3分の2に短縮されます。
また、最終学歴を問わず8年以上の実務経験があれば、誰でも第二次検定を受験できます。
2級の資格取得を目指す方は、自身の学歴に見合った実務経験を積むことが重要です。
実務経験年数を短縮できる国家資格として、電気通信主任技術者があります。
電気通信主任技術者の資格をお持ちの方は、最終学歴や卒業学科に関係なく、1年以上の実務経験で2級電気通信工事施工管理技士の第二次検定を受験できます。
これは、電気通信主任技術者の資格が、電気通信設備の工事・維持・運用に関する高度な知識と技術を証明するものだからです。
電気通信主任技術者の資格は、誰でも受験できるのが特徴です。
電気通信工事の実務経験が浅い方でも、電気通信主任技術者の資格を取得することで、2級電気通信工事施工管理技士への近道になるでしょう。
2級電気通信工事施工管理技士の第一次検定は、技術士の特定部門の資格があれば免除になります。
免除の対象となる技術士の部門は以下の2つです。
該当する技術士の資格をお持ちであれば、第二次検定のみを受験することができます。
ただし、第二次検定の受験には、前述の実務経験年数の要件を満たす必要がある点には注意しましょう。
技術士の資格による実務経験年数の短縮はありませんので、学歴に応じた年数の経験を積む必要があります。
2024年度(令和6年度)以降、技術検定制度の改正により、2級電気通信工事施工管理技士の受験資格にも変更が予定されています。
現行制度では、学歴によって第二次検定の受験に必要な実務経験年数が大きく異なっていました。
しかし改正後は、2級技士補(第一次検定合格者)であれば、最終学歴に関わらず3年以上の実務経験で第二次検定を受験できるようになります。
また、1級技士補(1級第一次検定合格者)の場合は、1年以上の実務経験で2級の第二次検定の受験が可能となる予定です。
受験資格の学歴要件がシンプルになることで、幅広い人材が2級電気通信工事施工管理技士を目指しやすくなるでしょう。
改正の動向にも注目しながら、計画的な資格取得を目指しましょう。
電気通信工事施工管理技士の受験資格では、学歴だけでなく、電気通信工事における実務経験が重要な要件となります。
しかし、実務経験と一言で言っても、具体的にどのような業務が該当するのかわかりにくいものです。
ここでは、電気通信工事施工管理技士の受験資格として認められる実務経験について、詳しく解説していきます。
電気通信工事施工管理技士の実務経験は、電気通信工事に関連する幅広い業務が対象となります。
実務経験として認められる代表的な経歴には、以下のようなものがあります。
これらは一例ですが、電気通信工事に関わる施工管理業務であれば、実務経験として申請が可能です。
自身の経験が実務経験に該当するか判断に迷う場合は、詳細な業務内容を整理してみると良いでしょう。
電気通信工事施工管理技士の実務経験には、電気通信工事に分類される様々な工事が含まれます。
主な工事の種類は以下の通りです。
これらの工事における施工管理業務が、実務経験の対象となります。
工事の規模や受注形態は問われません。
元請けとして大規模工事の施工管理を担当した経験も、下請けとして小規模工事を手がけた経験も、同等に扱われます。
様々な工事の経験を積むことが、施工管理のスキルアップにつながるでしょう。
電気通信工事の実務経験は、施工管理に関わる立場であれば、様々な地位や役職が対象になります。
具体的には以下のような立場での業務が、実務経験として認められます。
肩書きや役職名は会社によって異なりますが、実質的に施工管理に関わる業務を行っていれば、実務経験としてカウントできます。
自身の経歴を振り返り、施工管理に関連する業務の期間を確認しておくことが重要です。
1級電気通信工事施工管理技士の受験資格には、「指導監督的実務経験」が必須とされています。
これは、単に施工管理業務に従事しただけでなく、工事の技術面を総合的に指導・監督した経験を意味します。
指導監督的実務経験に該当する代表的な立場には、以下のようなものがあります。
1級の受験には、このような指導的立場での施工管理経験が1年以上必要です。
単に施工管理業務に長く携わっただけでは不十分であり、工事の技術的なマネジメント経験が求められる点に注意が必要です。
電気通信工事に関連する業務でも、施工管理に該当しない工事や作業は、実務経験として認められません。
受験資格の審査では、業務内容が厳密にチェックされます。
実務経験とならない工事や作業の例を確認し、申請の際の注意点を押さえておきましょう。
電気通信工事と関連性の薄い工事は、たとえ施工管理業務に従事したとしても、実務経験の対象外となってしまいます。
実務経験とならない工事の例は以下の通りです。
これらの工事は、電気通信工事とは別の専門工事に分類されるため、実務経験としてカウントできません。
工事の内容が電気通信設備の施工に直接関わるものかどうかが、判断の分かれ目になります。
経験の申請にあたっては、工事の詳細な内容を確認する必要があるでしょう。
電気通信工事であっても、施工管理に該当しない作業は実務経験に含まれません。
以下のような業務は、実務経験の対象外です。
施工現場における技術的な管理・監督に直接関わらない業務は、実務経験としては認められません。
たとえ電気通信工事に関する業務でも、施工管理との関連性が薄ければ、実務経験からは除外されます。
自身の経験を振り返る際は、業務内容が施工管理に該当するかどうかを客観的に見極めることが重要です。
電気通信工事施工管理技士の資格を取得するには、国家試験に合格する必要があります。
試験は、学科試験である「第一次検定」と、記述式の「第二次検定」の2段階に分かれています。
ここでは、電気通信工事施工管理技士試験の概要として、試験スケジュールや出題内容、合格基準などについて詳しく解説します。
計画的な受験準備のために、試験の全体像を把握しておきましょう。
電気通信工事施工管理技士試験は、1級と2級でスケジュールが異なります。
また、2級は第一次検定のみを受験する「前期」と、第一次・第二次検定を同時に受験する「後期」の2回に分かれて実施されます。
それぞれの試験日程を確認し、受験申込みや試験対策のスケジュールを立てましょう。
1級電気通信工事施工管理技士試験は、第一次検定と第二次検定が別日程で行われます。
令和6年度(2024年度)の試験スケジュールは以下の通りです。
【1級電気通信工事施工管理技士試験のスケジュール(令和6年度)】
項目 | 日程 |
受験申込受付期間 | 5月7日(火)〜5月21日(火) |
第一次検定試験日 | 9月1日(日) |
第一次検定合格発表日 | 10月3日(木) |
第二次検定試験日 | 12月1日(日) |
第二次検定(口頭試験) | 12月1日(日) |
第二次検定合格発表日 | 令和7年3月5日(木) |
第一次検定に合格しなければ、第二次検定は受験できません。
また、第二次検定の受験には、別途申込みが必要な点にも注意が必要です。
第一次検定と第二次検定の両方に合格して、初めて1級電気通信工事施工管理技士の資格が取得できます。
2級電気通信工事施工管理技士試験は、前期と後期の2回に分けて実施されます。
前期は第一次検定のみ、後期は第一次検定と第二次検定を同日に受験します。
令和6年度(2024年度)の試験スケジュールは以下の通りです。
【2級電気通信工事施工管理技士試験のスケジュール(令和6年度)】
項目 | 前期日程 | 後期日程 |
受験申込受付期間 | 3月6日(水)〜3月21日(木) | 7月9日(火)〜7月23日(火) |
第一次検定試験日 | 6月2日(日) | 11月17日(日) |
第一次検定合格発表日 | 7月2日(火) | 令和7年1月6日(月) |
第二次検定試験日 | – | 11月17日(日) |
第二次検定合格発表日 | – | 令和7年3月5日(水 |
前期に第一次検定に合格すれば、その年の後期試験で第二次検定から受験することができます。
一方、後期試験では第一次検定と第二次検定を同日に受験するので、一度の試験で2級電気通信工事施工管理技士の資格取得を目指せます。
自身のスケジュールや試験対策の進捗に合わせて、受験時期を選択するとよいでしょう。
電気通信工事施工管理技士試験の出題内容は、1級と2級で共通していますが、問題の難易度に違いがあります。
また、第一次検定と第二次検定でも、求められる知識やスキルが異なります。
試験の合格基準とあわせて、出題内容を確認しておきましょう。
【電気通信工事施工管理技士試験の出題内容】
試験の種類 | 試験科目 | 出題内容 |
第一次検定 | 電気通信工学など | 電気通信工事の施工に必要な専門知識(数学、物理を含む) |
施工管理法 | 品質管理、工程管理、安全管理など施工管理の知識 | |
法規 | 建設業法、電気通信事業法、労働安全衛生法など関連法規の知識 | |
第二次検定 | 施工管理法(記述式) | 与えられた条件に基づく施工計画の立案や施工図の作成 |
第一次検定は、電気通信工事の施工管理に必要な幅広い知識が問われます。
一方、第二次検定では、実際の工事を想定した課題に対して、施工計画の立案力や施工図の作成力が試されます。
1級と2級の違いは、主に問題の難易度にあります。
1級は、より高度で専門的な知識と応用力が求められるのに対し、2級は基礎的な知識と技術を問う内容となっています。
試験の合格基準は以下の通りです。
【電気通信工事施工管理技士試験の合格基準】
試験の種類 | 1級 | 2級 |
第一次検定 | 60問中36問以上の正解 | 40問中24問以上の正解 |
第二次検定 | 概ね60%以上の得点率 | 概ね60%以上の得点率 |
第一次検定の学科試験は、一定の正答数を満たせば合格となります。
一方、第二次検定の合否は得点率で判定されますが、1級と2級の具体的な合格ラインは公表されていません。
過去の試験問題や解答例を分析し、合格レベルに達するまで対策を重ねることが合格への近道といえるでしょう。
電気通信工事施工管理技士試験の全体像を理解し、計画的かつ着実に試験対策に取り組んでいきましょう。
電気通信工事施工管理技士の資格取得を目指す方には、独学での受験対策がおすすめです。
しかし、独学での学習では、適切な教材選びや学習計画の立て方、専門知識の習得などに不安を感じる方も多いでしょう。
そこで、電気通信工事施工管理技士の独学受験者を全面的にバックアップするのが、「独学サポート受験対策講座」です。
この講座では、合格に必要不可欠なサポートを、教材や添削、質問対応など多岐にわたって提供しています。
独学だからこそ、プロのサポートを味方につけ、効率的で着実な学習を進めることが重要です。
ここでは、独学サポート受験対策講座の主なサービス内容を詳しくご紹介します。
電気通信工事施工管理技士の第二次検定では、豊富な専門知識に加えて、経験記述問題への対策が合否のカギを握ります。
しかし、実務経験の浅い方や文章作成が苦手な方にとって、経験記述は大きな壁となるでしょう。
そこで独学サポート受験対策講座では、「作文作成代行サービス」をオプションで用意しています。
講師が受講者の実務経験や工事内容をお伺いしたうえで、合格レベルのオリジナル記述文を作成。
基本的な管理項目に加えて頻出問題や重要課題もカバーした、万全の論文を提供します。
文章力に不安のある方も、このサービスを活用することで経験記述問題への対策は万全です。
独学で電気通信工事施工管理技士の学習を進める上では、試験の最新動向や効率的な学習法など、合格に必要な情報収集が欠かせません。
しかし受験初心者の方にとって、どの情報が重要なのか、なかなか判断がつきにくいものです。
独学サポート受験対策講座では、講師の長年の指導ノウハウをもとに、合格に必須の情報をまとめた「受験対策資料」を独自に作成。
出題傾向の分析や学習のポイントをコンパクトにまとめた資料を、受講者全員に配布しています。
また最新の試験情報や合格のコツを盛り込んだメルマガも配信。
独学者の強い味方となる情報を、余すことなく提供します。
さらに講座では、学習の進め方や教材の選び方など、受講者一人ひとりの状況に合わせた個別アドバイスも実施。
つまずきやすいポイントを的確に指摘し、学習の軌道修正を助けます。
そのほか過去問題や模擬試験のご提供など、独学者に必要な学習ツールが講座にはすべて揃っています。
プロのサポートを受けながら、効率的な独学学習を進められるのが最大の強みです。
電気通信工事施工管理技士の独学サポート受験対策講座に興味をお持ちの方は、ぜひ一度お問い合わせください。
講座のサービス内容や教材について、より詳しくご説明いたします。
受講期間は、お申し込み手続き完了日から第二次検定試験の2日前までです。
学習期間が長めに取れるのも、この講座の魅力の一つ。
自分のペースでじっくりと学習を進められます。
講座へのお申し込みは、公式サイトの専用フォームまたはお電話で受け付けています。
キャンペーン期間中はお得な受講料でのご案内も実施中ですので、ぜひこの機会にご検討ください。
電気通信工事施工管理技士の独学合格を目指す方を、全力でサポートいたします。
「電気通信工事施工管理技士」は、通信インフラの発展とともに重要性の高まる国家資格です。
資格取得のためには、電気通信工事の専門知識はもちろん、経験記述を含む試験対策が欠かせません。
特に独学で受験対策を進める場合は、学習の方法や教材選びに戸惑うことも多いでしょう。
そんな方におすすめなのが、「独学サポート受験対策講座」です。
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電気通信工事のプロとして活躍するには、現場経験とともに資格取得が必須。
インターネット社会の進展とともに、電気通信工事施工管理技士の需要は今後ますます高まるでしょう。
資格取得を目指して独学で学習を始めるなら、ぜひ専門家のサポートを味方につけることをおすすめします。
最短合格を目指して、効率的な学習をスタートさせましょう。