2級土木施工管理技士の経験記述を完全攻略!ポイントや注意点、効率のいい対策法とは
土木施工の現場で活躍し、技術力と管理能力の知識の高さを証明する2級土木施工管理技士。土木を生業としている方なら誰もが目指している国家資格でしょう。そして実際に試験に挑み、試験合格を目指している人にとってひとつの壁となっているのが2次検定の中のひとつである「経験記述」です。
そこでこの記事では、2次検定の経験記述に着目し、成功に導くための具体的なポイントと注意点、さらに効率のいい対策法を解説します。筆記試験の合格を目指す方にとって知っていてほしい情報が満載ですので、この記事を最後まで読んで合格を掴み取るためのヒントにしてください。
2級土木施工管理技士、二次検定の概要
2級土木施工管理技士の二次検定は、土木現場での実務経験をもとに、実際の技術力と管理能力を評価する試験です。
令和6年度からは受験資格が変更され、学歴に関わらず第一次検定の合格後に3年以上の実務経験が必要となります。(令和6年度から令和10年度までの5年間は制度改正に伴う経過措置があります)
二次検定は記述式試験で構成されており、経験記述や安全管理、品質管理、土工など、各分野にわたる9問が出題されます。
合格率は年度によって異なりますが、一般的には35%前後であり、第一次検定の60〜70%と比較すると難易度があがります。試験は年1回しか実施されないため、準備と試験勉強スケジュールの計画を怠らないようにしましょう。
記述式のため、具体的な経験とそれを表現する文章力が試されるのが二次検定です。実際の業務経験をしっかりと反映させ、適切な記述ができるよう対策をとりましょう。
2級土木施工管理技士(経験記述)の出題される分野
経験記述に関して出題される分野と例年の傾向をみていきましょう。傾向に対して対策をとれば、無駄な時間をかけすぎずに試験合格に近づくことができます。
ここでご説明する傾向を元に、対策をとりましょう。
例年は3分野から出題傾向
2級土木施工管理技士の経験記述では、「安全管理」「品質管理」「工程管理」「施工計画」「環境対策(保全)」のうち指定されたものについて記述します。ですが、例年の傾向として主に「安全管理」「品質管理」「工程管理」の3分野からの出題が一般的です。
これら3分野は、土木施工の現場管理において最も基本的でありながらも重要な要素を含んでいるため、実際の業務で遭遇する課題に対して解決策や管理方法を実務経験に沿って記述することが求められています。
過去10年間の傾向を見てもこの3分野から出題されており、受験者はこの分野に特に絞って深い理解と実際の経験をもとにした記述能力を上げることをオススメします。
2分野から1つ選択
例年の傾向から主要な3分野「安全管理」「品質管理」「工程管理」が出題されるかと思いますが、実際の試験ではこの中から2分野が出題され、受験者はそのうち1つを選択して答える形式がとられています。
選択ができるため、自身の得意分野や最も自信のある分野に焦点を当てることができます。
ただし、対策もひとつに絞るなどをしてしまうと、いざ出題された時にその分野が出題されていない場合も考えられます。ですので、できるだけ全ての分野に一定の準備をしておくことが望ましいでしょう。
近年の傾向としては、とくに「安全管理」と「品質管理」の出題が多く見られるため、これらの分野に重点を置いた対策が効果的です。
2級土木施工管理技士(経験記述)攻略のポイントと注意点
二次検定は全てが記述式のため、選択式のように偶然の正解がほとんどありません。そして知識だけではなくさまざまなことに注意しなければ思わぬ減点をまねいてしまいます。
ここでは、経験記述攻略のためのポイントや注意すべき点をご紹介します。
事前に施工記述作成をひたすら行う
2級土木施工管理技士の試験では、記述の事前準備が合格への大きな鍵となります。
そのためには、実際の経験記述試験で出題された分野について、頭で覚えるのではなく具体的な経験を事前に文章でひたすら書いておくことが重要になります。
過去に自身が関与した現場を振り返り、出題されそうな「安全管理」「品質管理」「工程管理」それぞれの管理領域でどのような課題があり、どのように解決したかを詳細に記述する作業を繰り返し行いましょう。
繰り返し書くことによって内容を深く理解し、記憶に定着させることができます。また、先輩や専門家に添削を依頼することで、より客観的で質の高い内容に仕上げることができます。
字の書き間違いがないようにする
経験記述に限らず、二次検定は手書きで行われるため、誤字脱字のない丁寧な文字で書くことが大切です。
デジタル機器の使用が増え、手書きの機会が減っている現代において、誤字脱字は非常に起こりやすいミスになっています。試験期間中だけでも、日常的に手書きの練習を行うことがオススメです。
とくに、漢字の正確な書き方や読みやすい字形を意識することが重要です。読み手は人間であり、読みやすい字は情報を正確に伝える手助けとなります。
語尾を「である」調に統一する
経験記述では、文体の統一も重要です。そのひとつとして、語尾を「である」調に統一しましょう。語尾を統一することで、専門的な内容をより正確かつ一貫性のある形で表現することができます。
「である」調は客観的であり、論文や報告書などの公式文書に適しているため、経験記述において推奨されています。
たとえば、「現場での安全管理は重要です」という文は、「現場での安全管理は重要である」と変更することで、より確信性が伝わる適切な表現になります。
小さなことではあるのですが、読み手に対して情報の明確性を高める効果があるので、取り入れましょう。
出題される各分野の攻略のポイント
例年出題傾向にある「安全管理」「品質管理」「工程管理」にはそれぞれポイントとすべき点があります。詳しくご説明します。
安全管理のポイント
安全管理の経験記述では、現場で予測される危険性とその防止策に焦点を当てることがポイントです。とくに、災害の発生可能性が高い状況や作業に対して、どのようにして安全措置を講じているかを詳しく記述する必要があります。
たとえば、墜落や転倒、交通事故、建設機械の操作中の事故など、具体的なリスクを挙げ、それに対する防止対策を具体的に説明します。防止対策としては、安全ミーティングの実施や安全教育の強化、適切な保護具の使用、危険区域を明確に表示することなどが挙げられます。
品質管理のポイント
品質管理の経験記述では、工事現場における品質の確保がどのように行われているかを詳しく説明することが求められます。
具体的には、施工の各段階での品質管理項目、それに対するチェックポイントや使用材料の規格遵守、作業手順の厳格な実施などがポイントです。品質の確認方法や確認の頻度、管理するための基準値も記述することで、どのように品質が保たれているかを明確に示すことができます。
たとえば、コンクリートの打設作業では、ミックス比率の確認、気温と湿度に応じた施工方法の調整、固まり具合の定期的なテストなどが重要な管理ポイントです。
工程管理のポイント
工程管理の経験記述では、工事全体の流れと各工種の進捗管理がどのように行われているかを明確にすることがポイントです。
具体的には、各工程のスケジューリング、進捗状況の監視、および工事全体との関連性をどのように理解し管理しているかを示す必要があります。また、気象条件や資材供給の遅延などの外部要因による影響を如何にして最小限に抑え、計画通りに進行させるかの対策も重要です。
たとえば、予期せぬ天候不順による工程の遅れが発生した際に、どのようにスケジュールの調整を行い、リソースの再配分をして工期内完成を実現したかを詳述することが求められます
独学をサポートする効率のいい対策法
これまで経験記述に対する対策ポイントなどをご紹介してきました。過去の例や例年の傾向を元に対策することで、経験記述、ひいては二次検定合格への確率を高めることができます。
ですが、独学で合格を狙っている方にとって例年の傾向や対策ポイントを知るだけでは、まだまだ大きな壁だと言えるでしょう。
経験記述試験においては、自分の実務経験を明確かつ伝わりやすいよう表現することが大きな課題となります。適切な表現や専門用語の使用が不十分な場合、評価されるべき技術や知識を正確に伝えることができず、結果として試験の合格に至らないことがあります。さらに、文章作成の技術が不足していると、実際の能力以上に不利な評価を受けるリスクが高まります。
これらの問題を解決するためにも、「独学サポート事務局」の経験記述添削サービスや作文作成代行サービスを利用することをオススメします。
サービスを利用することで、受験者の書いた文章を専門家が添削してくれて、適切な専門用語の使用や説得力のある文章構成を基礎から学ぶことができます。また、作文代行サービスでは受験者の経験に基づいて専門家が文章を作成し、質の高い経験記述を提供します。その文章を元にすることで、受験者は自分の経験と知識を正確に伝える能力を高めることができ、結果的には試験に合格する確率が向上します。
独学での試験準備は大変ですが、「独学サポート事務局」のサービスを活用することで、より効率的かつ効果的に学習を進め、試験合格に近づくことができます。
独学で合格を目指している方はぜひ、「独学サポート事務局」のサービスを活用しましょう。
まとめ|経験記述の対策で2級土木施工管理技士合格を目指そう!
今回は2級土木施工管理技士の経験記述について、攻略ポイントや注意点などをご紹介しました。
二次検定は記述式であることと、知識だけではなく実経験を正確に伝える文章力も必要になるため、合格率も下がる大きな壁だと言えます。
この記事を参考に、二次検定の対策をしっかりと行い、資格試験合格を目指しましょう。