2級管工事施工管理技士とは?1次試験と2次試験合格のコツも
管工事の現場管理スキルを証明できる「2級管工事施工管理技士」。就職・社内での評価向上に役立つため、挑戦する意義の多い資格です。
合格に向けては、試験の基本情報や合格のコツを正しく把握し、試験対策すべきです。
本記事では、2級管工事施工管理技士に挑戦すべき理由・合格のコツなどを紹介します。
開講20年の実績がある独学サポート事務局のおすすめ理由も紹介するため、資格講座の受講を検討している方もぜひご確認ください。
2級管工事施工管理技士とは?
管工事施工管理技士は、管工事の施工管理に関する専門資格です。
ここでいう「管」は、「配管」を指します。工事の対象は、以下の3種類です。
・ガス管
・水道管
・ダクト(空気配管)
この管工事を行うのに必要な資格が、管工事施工管理技士です。工事の施工を行うだけでなく、技術責任者として現場全体の指揮をとる役割も持っています。
管工事において施工に欠陥があると、配管を使えなくなるばかりか、大事故につながる可能性さえあります。
それゆえに、管工事施工管理技士は人々の生活と安全を担う役割を持っているのです。
2級管工事施工管理技士を取得するメリット
2級管工事施工管理技士を取得するメリットには、以下の2つがあります。
●社内での評価アップにつながる
●転職で有利にはたらく
以下より、それぞれ説明します。
社内での評価アップにつながる
2級管工事施工管理技士を取得すると、社内で任される業務に幅が出たり、手当の支給につながる可能性が生まれます。
2級管工事施工管理技士を取得した社員の存在が、外部からの企業評価向上につながるからです。
建設会社が公共事業に入札する際には、「経営事項審査」を受ける必要があります。
この審査では、従業員の中に2級管工事施工管理技士の資格保有者がいると加点され、技術力が高い会社として評価される仕組みになっています。
加えて、2級管工事施工管理技士は、社内で「主任技術者」と「監理技術者」の役割を担って活躍できます。
主任技術者は小規模の工事現場、監理技術者は大規模な工事現場に設置され、それぞれ建築業法において設置が義務付けられる技術者です。
2級管工事施工管理技士の資格取得者もそう多くない中、人手不足に悩む企業は少なくありません。そのため、各現場を担当できる人材は社内運用において重宝されます。
就職・転職で有利にはたらく
2級管工事施工管理技士に合格すると、応募できる企業が増え、転職先が見つけやすくなります。
キッチン・お風呂・トイレなど、私達の生活において管は必須です。
実際に、主要20社の管工事の受注高を調査した、「設備工事業に係る受注高調査結果(各工事主要20社)」では、令和4年度の管工事の受注高は約1兆6000億円、令和5年度は約1兆8000億円を記録しました。
管工事は一定の需要が見込る一方、人手不足は深刻な課題です。
国土交通省は建設職人の人手不足感を知るために、月ごとに建設労働調査を行っています。建設労働調査(令和6年11月調査)によると、配管工は2024年の9月時点で必要な人材数に対し、1.4%不足しているとの試算が記録されました。
配管工事は生活に欠かせないインフラづくりに必須ですが、その担い手は不足しているのが現状です。
2級管工事施工管理技士を取得すれば、管工事のスペシャリストとして転職市場で評価されやすくなります。
2級管工事施工管理技士の試験日程
2級管工事施工管理技士の試験日程は以下の通りです。
●第1次試験(前期)申し込み期間 3月上旬〜中旬
●第1次試験(前期)試験 6月上旬前後
●第1次試験(前期)合格発表 7月上旬前後
●第1次試験(後期)と第2次試験 申し込み期間 7月上旬〜下旬
●第1次試験(後期)と第2次試験 試験 11月中旬
●第1次試験(後期)合格発表 翌年1月初旬
●第2次試験 合格発表 翌年3月上旬
年度によって、上記とは異なる日程で進行する可能性があります。受験前には必ず一般社団法人全国建設研修センターの公式HPで最新の情報を確認しましょう。
2級管工事施工管理技士の受験資格・出題内容合格ライン
2級管工事施工管理技士に挑戦するにあたっては、受験資格や出題内容を把握するべきです。
以下では、それぞれの情報を説明します。
2級管工事施工管理技士の受験資格は?
2級管工事施工管理技士試験の1次試験は、満17歳以上であれば誰でも受験可能です。
しかし、2次試験では、令和6年度から新受験資格での試験運営が開始されました。新受験資格には、大きく2つのパターンがあります。
●1級の1次試験合格後に実務経験1年以上
●2級の1次試験合格後に実務経験3年以上
「実務経験」の内容は全国建設研修センターの「第二次検定新受験資格受験の手引き」より確認可能です。
また、令和6年度から令和10年度までの間は、経過措置として旧受験資格での受験が可能です。
令和6年度の2次試験では、1次試験合格後の実務経験が求められるようになりました。
実務経験が無いことが受験のネックになりそうな方は、旧受験資格を適用できる令和10年度までに2次試験合格を目指しましょう。
2級管工事施工管理技士の出題内容と合格ラインは?
2級の第1次試験の出題範囲と出題数は、以下の通りです。それぞれ1問1点とし、40問中24問以上(得点60%以上)正答すれば合格です。
1. 原論 4問
2. 電気 1問
3. 建築学 1問
4. 空調・衛生 9問(17問中9問を選択して解答)
5. 設備 5問
6. 施工管理法 8問(10問中8問を選択して解答)
7. 法規 8問(10問中8問を選択して解答)
8. 施工管理法 4問(四肢二択)
2次試験は、以下の1・2・3問目の解答が必須です。4問目と5問目では、いずれかを選択し記述回答します。
1. 設備全般
2. 施工管理法(工程管理)
3. 法規
4. 設備施工(空調)
5. 設備施工(衛生)
合格ラインは、2次試験も得点が60%以上であることです。
2級管工事施工管理技士の1次試験の合格のコツ
2級管工事施工管理技士試験は、過去問を中心にした効率的な対策をするべきです。
しかし、過去問中心の勉強だけに留まると、学習が進まない場合もあります。以下では、過去問演習と並行して行いたい1次試験合格のコツをまとめました。
テキストを流し読みして全体像をつかむ
2級管工事施工管理技士の試験対策では、初めて勉強する専門用語が多く、理解が追いつかなくなることがあります。
例えば、「空冷ヒートポンプ式パッケージ形空気調和機」・「突合せ溶接」などの用語を用いながら学習を進めていくことになります。
知らない専門用語を交えての学習は想像以上に辛いため、内容を理解をしながらの学習が望まれます。
過去問対策と同様、1次試験対策では基礎力の定着が重要です。独学サポート事務局の「厳選教材オプション」テキストをはじめとした、分かりやすい教材を活用し理解を進めましょう。
もっとも、読み込む際は内容を完全に理解する必要はありません。複数回程度、内容を軽く読み込めば、過去問題の解法が定着しやすくなります。
過去問は同じ単元ごとに解く
試験範囲が広い2級管工事の1次試験では、各単元ごとに過去問演習をするべきです。
例えば、3日間で1次試験の施工管理法や空調衛生の単元の問題をまとめて解くなどです。
資格試験の過去問演習時に年度ごとに解いてしまうと、各単元の知識が定着しにくくなってしまいます。時間をかけた割に覚えていることが少なくなってしまうのです。
一方、単元ごとに集中的に演習すると、同じような問題や関連性の高い設問を多く解きます。結果、知識が定着し理解度が深まりやすいのです。
各単元ごとに学習を進めると、進捗管理がしやすく、苦手も見えやすくなります。年度ごとの勉強は行わず、単元単位での学習計画を立てましょう。
捨て問題は作らず広く基礎を中心に勉強する
2級管工事施工管理技士の1次試験には、必ず解答すべき必須問題とそうでない選択問題とがあります。具体的には、以下の3単元は一定以上の設問数を選択・解答しなければいけません。
● 空調・衛生(17問中9問選択)
● 施工管理法(10問中8問選択)
● 法規(10問中8問選択)
全ての設問で、必須問題と一定数以上の選択問題を解答する必要があります。捨て科目を作れない設問状況をふまえると、苦手単元を作るべきではありません。
苦手単元でも過去問で何度も出題されている問題は必ず克服し、全ての範囲を満遍なく学習しましょう。
2級管工事施工管理技士の2次試験の合格のコツ
2次試験においても、過去問の中心の対策が重要なのは変わりません。
一方、記述式の試験や工程表の問題など、毛色が違う問題も出題されます。ここでは、2次試験の設問ごとの解き方のポイントを解説します。
2次試験の1・4・5問目は解答を説明できるレベルを目指そう
2級管工事施工管理技士試験の2次試験1・4・5問では、専門用語や設備の正確な理解が問われます。そのうえ選択問題の4問目と5問目では、文章で解答することが求められます。
例えば、令和6年度の第4問の設問の1つでは、「空冷ヒートポンプ式パッケージ形空気調和機の特徴」と「同機器の試運転時に実施すべき技術的事項」が問われました。
空冷ヒートポンプ式パッケージ形空気調和機の特徴は、いくつかの屋内ユニットを冷房配管でつなぎ、1つの屋外ユニットで対応させる点です。そして、その運転時には、電流計や圧力計・電圧計の値が正常かを確認することが求められます。
試験問題では、上記のように設備の特徴をふまえた説明が求められました。過去問やテキストの解説から設備の特徴を理解し、的確に解答すべきです。
2次試験の2問目は正しい解法を定着させられるかが重要
令和6年度の2次試験では、第2問で工程表を作成しての読み取り問題が出題されました。
この問題では、受験者が管工事を適切な日程・予算で進められるかが問われています。工程表に関する問題は、与えられた条件を正確に読み進めることが重要です。
直近の試験で多く問われているバーチャート工程表を参考に説明します。
●工程を洗い出し各工程の関係性を整理する
●所要時間を把握してバーチャートを作成する
●遅延すると全体が遅れる工程を把握する
バーチャート工程表の問題は、指定されている条件を守りつつ、各手順に沿って工程表を作成し、解答する必要があります。
1つでもズレが生まれると、結果が大きく変わりかねません。工程表に関する問題は、正しい手順をもとにした正しい解法の定着が重要です。
解答解説やプロの講師のアドバイスなど信頼できる情報をもとに演習し、ミスの原因を追求しましょう。
2次試験の3問目はよく出る条文をメモし対策すべし
2級管工事施工管理技士試験の合格後は、管工事全体の安全対策や労働管理を担当することになります。
そのため、労働安全衛生法や労働基準法の知識は必須です。実際の試験においては、令和6年度では試験問題の一部で労働安全衛生法(小型ボイラーの設置に関する内容)の問題が問われました。
問題は、上記のような形で出題されます。過去問対策のみでも十分得点できますが、知識をより定着させるには、出題された条文の音読や、間違った箇所をノートにメモして対策すると良いでしょう。
2級管工事施工管理技士対策に独学サポート事務局がおすすめできる理由
2級管工事技士試験に合格するためには、各単元を理解したり、各問題の解法をマスターすることが必要です。
以下では、対策に独学サポート事務局のコースがおすすめできる理由3つを解説します。
テキスト・過去問・模擬試験が充実している
試験範囲が広い2級管理工事試験では、学習範囲の抜け漏れを必ず防止すべきです。
独学サポート事務局では、基本プランの中で過去問10年分をご用意しており、十分な演習量を確保しています。
「厳選教材」オプションでは、各単元ごとに勉強できる問題集とわかりやすいテキストが利用できるため知識の定着が早められます。
模擬試験では、弱点解消を狙う試験対策を本番さながらの環境で行えます。
効率的な試験対策が行える独学サポート事務局を利用し、無理なく資格取得を成功させましょう。
添削サービスを活用して記述対策ができる
2次試験のうち、第4問と第5問では記述での解答が求められます。
この施工技術課題の問題では、「空調」「衛生」のテーマに関連した、設備機器の特徴やその留意事項が問われます。
採点基準が不明確な記述式試験で得点するためには、試験対策を熟知したプロに解答を添削してもらうべきです。
独学サポート事務局の【第二次検定】独学サポートでは、記述式試験の対策指導に加え、講師による添削サービスを5回分ご用意しております。
それでも自信が持てそうにない場合は、作文作成代行オプションの利用がおすすめです。空調or衛生のどちらかのテーマで、10題材分のオリジナル模範答案をご用意します。
メールサポートで疑問点をすぐに確認できる
2級施工管理技士の合格に必要な時間を減らすうえで重要なのが、疑問点の迅速な解消です。疑問点を放置してしまうと、学習が行き詰まるばかりか、本番の得点にも響きかねません。
しかし、実際は過去問の解答解説がわかりにくいケースもあります。独学で疑問を解消しきることは現実的ではありません。
独学サポート事務局の各試験の独学サポートでは、24時間受付可能なメールサービスで疑問点を即座に質問できる環境を整えています。気軽に質問し、疑問点は直ちに解消しましょう。
まとめ 2級管工事施工管理技士の対策は独学サポート事務局で
独学サポート事務局では、累計64000人の試験対策をサポートした実績があります。わからない箇所や不安要素を徹底的に排除でき、自信を持った試験対策が可能です。
試験合格をフルサポートできる、独学サポート事務局の2級管工事施工管理技士対策コースの料金は以下の通りです。
●2級(一次・二次)独学サポート ¥13,100(※テキスト・単元別過去問・記述式試験の添削サービスは無し)
●2級(一次・二次)独学サポート+作文作成代行(記述式試験の添削サービス) ¥20,900
●2級(一次・二次)独学サポート+厳選教材(テキスト・単元別過去問)¥22,000
●2級(一次・二次)独学サポート+作文作成代行+厳選教材 ¥29,800
独学サポート事務局で2級管工事施工管理技士の合格を勝ち取り、確かな知識を持った技術者として活躍しましょう。