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1級建築施工管理技士の受験資格|2026年最新版

2026年1月26日 事務局 特別専任講師 S・Y

1級建築施工管理技士は、建設業界でトップクラスの評価を受ける国家資格です。

この資格を取得すると、大規模な建設工事において監理技術者として活躍できます。

令和6年度から受験資格が大幅に緩和され、19歳以上であれば誰でも第一次検定を受験できるようになりました。

これまで学歴や実務経験の壁に阻まれていた方にとって、資格取得への道が大きく開かれたといえるでしょう。

しかし、新制度と旧制度が併存する経過措置期間があるため、自分がどの受験資格に該当するのか正しく理解することが重要です。

本記事では、2026年度(令和8年度)の最新情報にもとづいて、1級建築施工管理技士の受験資格をわかりやすく解説します。

第一次検定と第二次検定それぞれの受験資格や、新旧制度の違い、実務経験の証明方法まで網羅的に紹介します。

これから1級建築施工管理技士を目指す方は、ぜひ最後までお読みください。

1級建築施工管理技士の受験資格が令和6年度から緩和

受験資格緩和の背景と目的



1級建築施工管理技士の受験資格が緩和された背景には、建設業界が抱える深刻な人材不足があります。

国土交通省の調査によると、建設業就業者のうち約34%が55歳以上である一方、29歳以下は約11%にとどまっています。

経験豊富な技術者が高齢化により引退していく中で、次世代を担う若手人材の育成が急務となっていました。

特に監理技術者は大規模工事に必ず配置しなければならないため、資格者の不足は工事の受注にも直接影響を与えます。

こうした課題を解決するため、国土交通省は施工管理技術検定の制度改正に踏み切りました。

改正の目的は、より多くの人が早い段階から資格取得を目指せる環境を整えることです。

若い世代が早期に資格を取得し、実務経験を積みながらキャリアアップできる仕組みづくりが進められています。

受験資格緩和の主な目的をまとめると、以下のとおりです。

新制度で何が変わったのか

令和6年度から施行された新制度では、受験資格の考え方が根本から変わりました。

旧制度では学歴ごとに必要な実務経験年数が細かく規定されており、複雑でわかりにくい仕組みでした。

新制度では学歴による区別が撤廃され、年齢と実務経験というシンプルな基準に統一されています。

第一次検定については、19歳以上であれば学歴や実務経験を問わず受験できるようになりました。

これにより、高校を卒業してすぐに1級の第一次検定にチャレンジすることも可能です。

第二次検定についても、学歴に関係なく実務経験年数で受験資格が判断されます。

ただし、令和10年度までは経過措置として旧制度による受験も認められている点に注意が必要です。

新旧制度の主な違いを以下の表にまとめました。

項目旧制度新制度
第一次検定の受験資格学歴別の実務経験が必要19歳以上なら誰でも可能
第二次検定の受験資格学歴別に実務経験年数が異なる一律の実務経験年数で判定
学歴の影響指定学科かどうかで年数が変動学歴による区別なし
制度の複雑さ条件が多く複雑シンプルでわかりやすい





第一次検定の受験資格

19歳以上なら誰でも受験可能


1級建築施工管理技士の第一次検定は、試験実施年度に満19歳以上であれば受験できます。

具体的には、令和8年度の試験を受ける場合、令和9年3月31日時点で19歳以上であることが条件となります。

生年月日でいうと、平成20年4月1日以前に生まれた方が対象です。

年齢要件さえ満たせば、建設業界で働いていなくても受験申込が可能です。

学生の方や他業種で働いている方でも、1級建築施工管理技士への第一歩を踏み出せるようになりました。

この変更により、受験者層は大幅に広がることが予想されています。

実際に令和6年度の第一次検定では、受験者数が前年度比で約1.5倍に増加しました。

学歴・実務経験は不要

新制度における第一次検定の大きな特徴は、学歴や実務経験が一切問われないことです。

旧制度では大学卒業者でも最低3年の実務経験が必要でした。

高校卒業者の場合は10年以上の実務経験が求められ、受験までのハードルが非常に高かったのです。

新制度ではこうした制限がすべて撤廃されています。

工業高校の建築科を卒業していなくても、普通科高校出身でも、大学を出ていなくても関係ありません。

19歳という年齢要件を満たしていれば、すぐに受験勉強を始めて試験に挑戦できます。

この変更は、建設業界以外で働いている方にとって大きなチャンスとなっています。

キャリアチェンジを考えている方が、実務経験を積む前に資格取得を目指せるようになりました。

ただし、第一次検定に合格しても1級建築施工管理技士の資格は取得できない点を理解しておきましょう。

最終的に資格を取得するには、第二次検定に合格する必要があり、そのためには実務経験が必要です。

受験資格の要素旧制度新制度
年齢要件なし(学歴・経験で判断)19歳以上
学歴要件必要(指定学科の有無で区分)不要
実務経験要件必要(学歴により3〜15年)不要
申込時の証明書類実務経験証明書が必要年齢確認のみ



技士補の資格が得られるメリット

第一次検定に合格すると、1級建築施工管理技士補という新しい資格が付与されます。

この資格は令和3年度の制度改正で新設されたもので、正式な国家資格として認められています。

技士補になると、監理技術者の補佐として工事現場で活躍できるようになります。

監理技術者は本来、工事現場に専任で配置されなければなりません。

しかし技士補を補佐として配置することで、監理技術者は複数の現場を兼務できるようになりました。

これにより、企業にとって技士補は非常に重要な戦力として位置づけられています。

技士補の資格を持っていると、就職や転職において有利になることは間違いありません。

また、第一次検定の合格は無期限で有効です。

一度合格すれば、何年後でも第二次検定を受験できます。

仕事をしながら実務経験を積み、準備が整ったタイミングで第二次検定に挑戦するという計画が立てやすくなりました。

第二次検定の受験資格【新受験資格】

必要な実務経験年数



第二次検定を受験するには、第一次検定に合格したうえで一定の実務経験が必要です。

新受験資格では、学歴に関係なく実務経験の内容と年数で受験資格が判断されます。

基本となる実務経験年数は、第一次検定合格後5年以上です。

ただし、特定の条件を満たす場合は必要年数が短縮されます。

特定実務経験を1年以上含む場合は3年以上で受験可能です。

また、監理技術者補佐としての経験がある場合は1年以上で受験できます。

自分がどの区分に該当するかを確認し、効率的に受験資格を満たす計画を立てましょう。

実務経験は第一次検定合格後にカウントされる点に注意が必要です。

第一次検定の受験前に積んだ経験は、新受験資格では算入できません。

区分必要な実務経験
通常の場合第一次検定合格後5年以上
特定実務経験を含む場合特定実務経験1年以上を含む3年以上
監理技術者補佐の場合監理技術者補佐として1年以上



特定実務経験を含む場合(3年以上)

特定実務経験を1年以上含む場合、第一次検定合格後3年以上の実務経験で受験資格を得られます。

これは通常の5年に比べて2年も短縮できるため、非常に有利な条件です。

特定実務経験とは、一定規模以上の工事で施工管理に従事した経験を指します。

具体的には、請負金額4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)の工事が対象です。

この規模の工事で監理技術者や主任技術者の指導のもと経験を積めば、特定実務経験として認められます。

自ら監理技術者または主任技術者として従事した経験も対象に含まれます。

大規模な現場で働く機会がある方は、積極的にこの経験を積むことをおすすめします。

特定実務経験の認定には、監理技術者資格者証を持つ技術者の指導であることが条件です。

上司や先輩が該当する資格を持っているか確認しておきましょう。

特定実務経験を含まない場合(5年以上)

特定実務経験がない場合は、第一次検定合格後5年以上の実務経験が必要です。

この5年という期間は、新受験資格における基本的な要件となっています。

比較的小規模な工事現場で働いている方や、特定実務経験の条件を満たせない方はこちらに該当します。

5年という期間は長く感じるかもしれませんが、着実にキャリアを積む時間と考えることもできます。

現場での経験は第二次検定の経験記述問題で大いに役立ちます。

第二次検定では実際の工事経験にもとづいた記述が求められるため、実務経験は試験対策にも直結します。

独学サポート事務局では、経験記述の添削指導や作文作成代行サービスを提供しています。

実務経験を効果的にアピールする方法を学びたい方は、ぜひ活用を検討してみてください。

実務経験期間中も計画的に学習を進めておくと、受験資格を満たしたタイミングでスムーズに試験に臨めます。

監理技術者補佐経験がある場合(1年以上)

監理技術者補佐として1年以上の経験があれば、最短で第二次検定を受験できます。

これは新制度で設けられた最も有利な受験資格です。

監理技術者補佐とは、建設業法第26条第3項に定められた役割を担う技術者のことです。

1級建築施工管理技士補の資格を持ち、監理技術者の専任が必要な工事で補佐業務を行います。

単なる監理技術者の手伝いではなく、正式に補佐として配置された経験が必要な点に注意してください。

この条件を満たすには、まず第一次検定に合格して技士補の資格を取得することが前提となります。

そのうえで監理技術者補佐として現場に配置され、1年以上の実務を経験する必要があります。

企業によっては、技士補を積極的に補佐として配置する方針をとっているところもあります。

就職先や転職先を選ぶ際には、こうしたキャリアパスを提供してくれる企業かどうかも確認しましょう。

条件詳細
必要な資格1級建築施工管理技士補
配置される工事監理技術者の専任が必要な工事
必要な経験年数1年以上
経験の内容監理技術者の職務を専任で補佐
注意点単なる補助経験は対象外


特定実務経験とは何か

特定実務経験は、新受験資格で重要な意味を持つ概念です。

一定規模以上の建設工事で施工管理に従事した経験を指し、これがあると受験に必要な実務経験年数が短縮されます。

具体的には、建設業法の適用を受ける請負金額4,500万円以上の工事が対象となります。

建築一式工事については、7,000万円以上の工事が該当します。

さらに、経験を積む際の立場にも条件があります。

監理技術者または主任技術者の指導のもとで施工管理を行った経験でなければなりません。

指導する技術者は、該当する建設工事の種類に対応した監理技術者資格者証を持っている必要があります。

自ら監理技術者や主任技術者として工事に従事した経験も、特定実務経験として認められます。

特定実務経験として認められるかどうかは、受験申込時に証明書類で確認されます。

不明な点がある場合は、試験実施機関に事前に問い合わせることをおすすめします。

2級建築施工管理技士合格者の場合

2級建築施工管理技士の資格を持っている方には、別の受験資格ルートが用意されています。

2級の第二次検定に合格した後、一定の実務経験を積めば1級の第二次検定を受験できます。

この場合、1級の第一次検定にも合格している必要がある点に注意してください。

必要な実務経験年数は、2級合格後5年以上が基本です。

特定実務経験を1年以上含む場合は、2級合格後3年以上で受験資格を得られます。

2級を先に取得してから1級を目指すのは、着実なステップアップの方法として有効です。

2級の学習内容は1級の基礎となるため、段階的に知識を身につけることができます。

また、2級建築施工管理技士として実務経験を積むことで、第二次検定の経験記述にも説得力が生まれます。

2級取得後のキャリアプランを考える際には、1級取得までの道筋を見据えておくことが大切です。

受験区分必要な条件
2級合格者(通常)2級第二次検定合格後、実務経験5年以上
2級合格者(特定実務あり)2級第二次検定合格後、特定実務経験1年以上を含む3年以上
追加要件1級第一次検定にも合格していること





第二次検定の受験資格【旧受験資格】

経過措置期間(令和10年度まで)の活用



令和6年度から令和10年度までの5年間は、新受験資格と旧受験資格のどちらでも受験できる経過措置期間です。

この期間中は、自分に有利な方の受験資格を選択して申し込むことができます。

旧受験資格は学歴ごとに必要な実務経験年数が定められているため、大学卒業者などには有利な場合があります。

一方、学歴による優遇がない方には新受験資格の方が有利なケースもあります。

両方の受験資格を比較して、自分にとって最短で受験できる方を選びましょう。

経過措置期間中に第二次検定の受験票交付を受ければ、令和11年度以降も旧受験資格で再受験できます。

つまり、旧受験資格で受験する予定の方は、令和10年度までに一度は受験しておくことが重要です。

令和11年度以降は新受験資格のみとなり、旧受験資格での新規受験はできなくなります。

旧受験資格の実務経験がリセットされてしまう可能性があるため、計画的に受験することをおすすめします。

学歴別の必要実務経験年数

旧受験資格では、最終学歴によって必要な実務経験年数が異なります。

また、卒業した学科が指定学科かどうかによっても年数が変わります。

指定学科とは、建築学や都市工学など建築に関連する学科のことです。

指定学科を卒業していると、必要な実務経験年数が短縮されます。

具体的な指定学科については、試験実施機関の公式サイト(一般財団法人建設業振興基金)や受検の手引で確認してください。

旧受験資格で受験する場合は、卒業証明書などの学歴を証明する書類が必要になります。

また、すべての実務経験の中に1年以上の指導監督的実務経験を含む必要がある点も重要です。

指導監督的実務経験とは、現場代理人や主任技術者などの立場で工事を管理した経験を指します。

学歴指定学科卒業指定学科以外
大学・高度専門士卒業後3年以上卒業後4年6か月以上
短大・高専・専門士卒業後5年以上卒業後7年6か月以上
高校・専門学校卒業後10年以上卒業後11年6か月以上
その他15年以上15年以上



大学卒業者の場合

大学または専門学校の高度専門士課程を卒業した方は、旧受験資格で最も短い実務経験年数で受験できます。

指定学科を卒業している場合は、卒業後3年以上の実務経験で第二次検定を受験可能です。

指定学科以外を卒業した場合でも、卒業後4年6か月以上で受験資格を得られます。

建築系の学科を卒業した方にとっては、旧受験資格が有利なケースが多いでしょう。

新受験資格では第一次検定合格後に実務経験年数がカウントされますが、旧受験資格では卒業時点からカウントされます。

すでに実務経験を積んでいる大学卒業者は、旧受験資格で受験する方が早く受験できる場合があります。

ただし、旧受験資格で受験するには令和10年度までに受験票の交付を受ける必要があります。

自分の実務経験年数を計算して、どちらの受験資格が有利か判断しましょう。

短大・高専・専門学校卒業者の場合

短期大学、高等専門学校(5年制)、専門学校の専門士課程を卒業した方の必要年数は、大学卒業者より長くなります。

指定学科を卒業している場合は、卒業後5年以上の実務経験が必要です。

指定学科以外を卒業した場合は、卒業後7年6か月以上の実務経験が求められます。

高専の建築学科などを卒業した方は、比較的早い段階で受験資格を得られます。

20代前半で第二次検定に挑戦できる可能性もあるため、計画的に準備を進めましょう。

専門学校の場合は、専門士の称号を得られる2年以上の課程を修了している必要があります。

1年制の専門学校を卒業した場合は、高校卒業者と同じ扱いになる点に注意してください。

学校種別指定学科指定学科以外
短期大学5年以上7年6か月以上
高等専門学校5年以上7年6か月以上
専門学校(専門士)5年以上7年6か月以上



高等学校卒業者の場合

高等学校または専門学校の専門課程を卒業した方は、より長い実務経験が必要となります。

指定学科を卒業している場合でも、卒業後10年以上の実務経験が求められます。

指定学科以外を卒業した場合は、卒業後11年6か月以上となります。

工業高校の建築科を卒業した方は、卒業後10年で受験資格を得られます。

普通科高校を卒業した方は、さらに1年6か月多い経験が必要です。

高校卒業から受験資格を得るまでの期間が長いため、計画的なキャリア形成が重要になります。

ただし、実務経験年数を短縮できる制度もあるため、活用できるかどうか確認しましょう。

新受験資格と旧受験資格のどちらが有利かは、すでに積んでいる実務経験年数によって異なります。

両方の条件を比較して、最短で受験できるルートを選択することをおすすめします。

実務経験年数の短縮制度

旧受験資格には、一定の条件を満たすと実務経験年数を短縮できる制度があります。

主任技術者の要件を満たした後、監理技術者の指導のもとで2年以上の実務経験がある場合、必要年数を2年短縮できます。

この制度は、専任の監理技術者の配置が必要な工事で経験を積んだ方が対象となります。

また、指導監督的実務経験として専任の主任技術者を1年以上経験した場合も、2年の短縮が可能です。

これらの短縮制度を活用することで、高校卒業者でも8年程度で受験資格を得られるケースがあります。

短縮制度の適用には条件があるため、詳細は受検の手引で確認してください。

経験年数の計算や短縮制度の適用については、判断が難しい場合もあります。

不明な点がある場合は、試験実施機関である一般財団法人建設業振興基金に問い合わせることをおすすめします。

一級建築士からの受験資格

第一次検定が免除される条件



一級建築士の試験に合格している方は、1級建築施工管理技士の第一次検定が免除されます。

この免除制度により、一級建築士の資格保持者は第二次検定から受験を始めることができます。

免除を受けるには、一級建築士試験の合格を証明する書類が必要です。

一級建築士の登録をしていなくても、試験に合格していれば免除の対象となります。

一級建築士と1級建築施工管理技士の両方を持つことで、設計から施工管理まで幅広く活躍できます。

特に大規模プロジェクトでは、両方の資格を持つ技術者は非常に重宝されます。

一級建築士の資格をお持ちの方は、この免除制度を活用して効率的に資格取得を目指しましょう。

第一次検定の学習時間を省略できるため、第二次検定の対策に集中できるメリットがあります。

条件内容
免除対象者一級建築士試験合格者
免除される試験第一次検定
必要書類一級建築士試験の合格を証明する書類
建築士登録の要否登録は不要(試験合格のみで可)
受験できる検定第二次検定から受験可能



第二次検定に必要な実務経験

一級建築士の資格を持っている方が第二次検定を受験するには、実務経験が必要です。

一級建築士試験合格後、5年以上の実務経験があれば第二次検定を受験できます。

特定実務経験を1年以上含む場合は、合格後3年以上で受験資格を得られます。

一級建築士として設計業務に従事している方でも、施工管理の実務経験が必要な点に注意してください。

施工管理に関する実務経験とは、工事現場での施工管理や設計監理の経験を指します。

設計事務所で設計業務のみを行っている場合は、施工管理の経験としてカウントされない可能性があります。

一級建築士の資格を持ちながら施工管理の仕事に携わっている方にとっては、ダブルライセンス取得の好機です。

実務経験の内容については、受験前に試験実施機関に確認しておくと安心です。

実務経験として認められる工事と証明方法

対象となる建設工事の種類


1級建築施工管理技士の実務経験として認められるのは、建築工事として実施された工事に限られます。

建設業法で定められた29種類の建設工事のうち、建築に関連する工事が対象です。

具体的には、建築一式工事をはじめ、大工工事、とび・土工・コンクリート工事、鉄筋工事などが含まれます。

内装仕上工事や防水工事、塗装工事なども実務経験として認められます。

ただし、土木一式工事や舗装工事、造園工事などは建築工事に該当しないため、実務経験に含めることができません。

電気工事や管工事なども、建築施工管理技士の実務経験としては認められない点に注意が必要です。

自分が従事している工事が実務経験として認められるかどうか、事前に確認しておきましょう。

工事種別と工事内容の詳細は、受検の手引に記載されています。

認められる工事具体例
建築一式工事事務所ビル建築、共同住宅建築、一般住宅建築
大工工事大工工事、型枠工事、造作工事
とび・土工工事とび工事、足場仮設、コンクリート打設
鉄筋工事鉄筋加工組立、ガス圧接
内装仕上工事天井仕上、壁張り、床仕上、防音工事
防水工事アスファルト防水、シート防水、塗膜防水
塗装工事塗装工事
屋根工事屋根葺き工事
建具工事サッシ取付、シャッター取付



実務経験証明書の書き方と注意点

受験申込時には、実務経験証明書を提出する必要があります。

この書類は受験資格を証明する最も重要な書類であり、正確に記載しなければなりません。

実務経験証明書には、勤務先ごとに工事種別、工事内容、従事した立場、経験期間を記入します。

証明者は原則として、受検者の勤務先の代表者または監理技術者等となります。

令和6年度以降は、工事ごとに証明を求められるようになった点に注意してください。

虚偽の記載や重複期間の計上は、不正受験として厳しく処分されます。

発覚した場合は合格取消となり、最長3年間の受験禁止処分を受けることがあります。

過去には大手建設会社で大規模な不正受験が発覚し、社会問題になった事例もあります。

第二次検定の経験記述対策として、独学サポート事務局の添削サービスを利用すると、実務経験を効果的にまとめる方法を学べます。


認められない経験の具体例

すべての建設関連の仕事が実務経験として認められるわけではありません。

土木工事や電気工事、管工事などは、建築施工管理技士の実務経験には含まれません。

たとえば、道路工事や橋梁工事は土木一式工事に分類されるため対象外です。

スプリンクラーや火災報知設備の工事は消防施設工事に該当し、実務経験に算入できません。

給排水設備や空調設備の工事は管工事に分類されます。

また、同じ建築工事でも作業員としての経験は実務経験に含まれない点に注意が必要です。

施工管理、設計監理、施工監督のいずれかの立場で従事した経験のみが認められます。

現場で長年働いていても、管理業務に従事していなければ実務経験としてカウントできません。

認められない経験理由
土木一式工事建築工事に該当しない
電気工事別分野の施工管理に該当
管工事別分野の施工管理に該当
消防施設工事建築工事に該当しない
造園工事建築工事に該当しない
作業員としての経験管理業務ではないため対象外





受験資格に関するよくある質問



2級を飛ばしていきなり1級は受験できる?

結論から言うと、2級を持っていなくても1級建築施工管理技士の試験を受験することは可能です。

新制度では、19歳以上であれば誰でも1級の第一次検定を受験できます。

2級に合格してから1級を目指す必要はなく、最初から1級を目指すことができます。

ただし、第二次検定を受験するには実務経験が必要であることに変わりありません。

1級の第二次検定には最低でも1年以上(監理技術者補佐の場合)の実務経験が求められます。

実務経験がまだ浅い方は、まず第一次検定に合格して技士補の資格を取得しておくことをおすすめします。

一方で、2級から段階的にステップアップする方法にもメリットがあります。

2級の学習内容は1級の基礎となるため、確実に知識を身につけたい方には2級からの受験が適しています。

学生でも受験できる?

新制度により、大学生や専門学校生でも1級建築施工管理技士の第一次検定を受験できるようになりました。

19歳以上という年齢要件さえ満たせば、在学中でも受験可能です。

建築を学んでいる学生にとっては、在学中に技士補の資格を取得できるチャンスです。

就職活動において、技士補の資格を持っていることは大きなアピールポイントになります。

ただし、第二次検定は卒業後に実務経験を積んでから受験することになります。

在学中に第一次検定に合格しておけば、就職後は第二次検定対策に専念できます。

学生のうちから計画的に資格取得を目指すことで、キャリアを有利に進めることができるでしょう。

対象第一次検定第二次検定
大学生(19歳以上)受験可能卒業後に実務経験を積んでから
専門学校生(19歳以上)受験可能卒業後に実務経験を積んでから
高校生(19歳未満)受験不可受験不可
高校生(19歳以上)受験可能卒業後に実務経験を積んでから



異業種からの転職でも受験資格はある?

異業種から建設業界へ転職を考えている方でも、1級建築施工管理技士の第一次検定は受験できます。

19歳以上であれば、建設業界での経験がなくても受験可能です。

転職前に第一次検定に合格しておくことで、建設業界への転職がスムーズになります。

技士補の資格を持っていれば、未経験でも採用されやすくなるでしょう。

ただし、第二次検定を受験するには建設業界で実務経験を積む必要があります。

転職後に施工管理として経験を積みながら、第二次検定合格を目指すことになります。

新受験資格では第一次検定合格後の実務経験がカウントされるため、転職後すぐに実務経験を積み始められます。

異業種からの転職者にとって、新制度は資格取得への道を大きく開いたといえます。

まとめ



1級建築施工管理技士の受験資格は、令和6年度から大幅に緩和されました。

19歳以上であれば誰でも第一次検定を受験でき、合格すると技士補の資格を得られます。

第二次検定には実務経験が必要ですが、新制度では学歴による区別がなくなりシンプルな基準になりました。

令和10年度までは経過措置期間として、新旧どちらの受験資格でも受験できます。

旧受験資格で受験する予定の方は、経過措置期間内に必ず受験しておくことをおすすめします。

自分に有利な受験資格を選び、計画的に資格取得を目指しましょう。

受験資格や実務経験の判断に迷った場合は、試験実施機関に確認することが大切です。

1級建築施工管理技士は、建設業界でのキャリアアップに欠かせない資格です。

この資格を取得することで、監理技術者として大規模工事に携わる道が開けます。

第二次検定では経験記述問題が大きなウェイトを占めるため、実務経験を効果的にアピールする対策が重要です。

独学サポート事務局では、経験記述の添削指導や作文作成代行サービスを通じて、あなたの合格をサポートしています。

10年以上の添削実績を持つ熟練講師陣が、合格に必要なポイントを丁寧に指導します。

独学での学習に不安がある方や、経験記述の書き方に自信がない方は、ぜひ活用を検討してみてください。

1級建築施工管理技士の資格取得に向けて、今日から第一歩を踏み出しましょう。