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1級建築施工管理技士検定試験の合格必勝法

2024年5月16日 1級建築施工管理技士・講師Y.C

試験概要

1級建築施工管理技士試験は、日本の建設業界における施工管理の専門家を育成するための資格試験です。この試験は、建設工事の施工管理に関する幅広い知識と技術を持った人材を養成し、建設現場の品質向上や安全確保を図ることを目的としています。 例年の合格率は約40%前後であり、難易度は高めといえるかもしれません。 40%前後ということは、受験者の半分以上が不合格になります。 一次検定、二次検定ともに60%以上の得点で合格になりますので、しっかりと対策を講じて受験すれば合格は近づいていきます。

必要な勉強時間を把握する

Google等、インターネットで検索すると「100時間~400時間の勉強が必要」という記事を見かけます。 この時間を確保しようとすると、かなり大変な試験です。なぜなら、毎日2時間の学習時間を確保しても、50日~200日必要になります。 試験の2カ月~7カ月前から準備し、望まなければいけません。一般情報どおりの勉強時間を要する試験であれば簡単に合格できるような試験ではなく、しっかりした事前準備と計画的勉強が必要です。

試験の実情を研究、把握する

本当にそこまで大変な試験なのでしょうか? 対策をしっかりと講じ、効率のよい勉強方法を確立すれば、学習時間は個人によって異なるはずです。 ネットにある時間に怖がらず、しっかりと対策すれば合格できると考えます。

一次検定のハードルは?

一次検定に合格すれば、1級建築施工管理技士補として認められます。一次検定で技士補の能力を問う問題が出題され、二次検定で知識に関する問題が出題されます。そのため、一次検定は合格しやすく、二次検定は難易度が上昇していると考えられます。

経験記述が難問か

二次検定にて記述問題が出題されます。その中でも「問題1 経験記述」が難関であるとされています。現場の主任技術者として施工の管理を行うのに十分な知識があるか、施工計画や施工図などを作成できるか、などについて応用知識を記述形式にて問われます。これは、専門用語などの知識を単純に覚えているだけでは難しく、実際の工事の経験を活かして詳細に記述をすることができなければいけまえん。文章を書きなれていないと、かなりの難問に映るかもしれません。

一次検定と二次検定、個別に学習計画を立てる

受験者によって、ストロングポイントとウィークポイントは異なると考えられます。画一的に合格者の勉強方法を倣ってもうまくいかない可能性があります。自身をしっかりと分析し、効率の容易学習計画を立てて試験に挑みましょう。

一次検定

マークシート方式のみの学科試験です。午前の部では建築学、設備その他・積算、躯体施工、仕上げ施工、施工管理法についての試験が2時間30分で行われます。 午後の部では施工管理法、応用能力問題、法規についての試験が2時間で行われます。

一次検定合格ステップ

① 学習計画の立案: 一次検定への勉強方法は、過去問を利用しての暗記がメイン作業です。自身の暗記力を鑑みて合格までのスケジュールを考えます。
具体的には、
・過去5年分を総学習する
・それを何週するか決める(できれば3週)
・3週とするなら、それに要する時間を想定する
こうした学習計画を立てます。
※ 注意しなければいけないのは、試験制度変更(国土交通省・報道・広報・令和6年度以降の試験問題の見直し)に伴って、近年の問題傾向が変化してきている点です。必ず近年の試験傾向に合った問題を解くようにしましょう。

② 教材の活用: 過去問及びその解説書を利用します。 表記方法は出版社によって異なっており、自身にあったものを見つけてください。 個人的には、ページの上段に問題、下段に解説が最も読みやすいです。 問題と解説が別冊になっているものも見かけますが、荷物が2倍になり、使いにくそうです。

③ 過去問演習: 過去の試験問題を解いて学習します。 過去問を解くことで、実際の試験の出題傾向や問題の難易度を把握し、対策を練ることができるかもしれません。 ですが、知識量が結局はモノを言うので、数をこなすことを優先しましょう。

!!スキ間時間の活用!!
択一の過去問演習は、小さな時間で実施できます。仕事の休憩時間や通勤時間、入浴時間やトイレタイムなどに、簡単に取り組めるでしょう。少しの時間でも、その積み重ねによって、ストレートでの合格に近づきます。

④ 模擬試験の受験: 時間とお金に余裕がある場合は、模擬試験を受験しましょう。 試験に慣れることと、模擬試験の結果を分析し不足している部分を勉強しなおすことを目的とします。

⑤ 体調管理と休息: 健康な体とリフレッシュされた状態で試験に臨むために、十分な睡眠や適度な運動、バランスの取れた食事を心がけましょう。長時間の学習の中で休息も大切です。

⑥ 自己管理とモチベーション維持: 自己管理をしっかり行い、計画通りに学習を進めることが重要です。 また、モチベーションを維持するためには目標設定やご褒美を設けることも効果的です。

二次検定

3時間試験です。 記述問題とマークシート形式と2パターン出題です。
記述問題は施工経験記述、仮設計画、施工管理、躯体施工についての分野。
マークシート形式問題は、仕上げ施工と法規の分野。
経験記述の問題は難易度が高いので、きちんと対策をしておきましょう。

二次検定合格ステップ

① 試験要領の把握: 試験の範囲や出題内容を正確に把握しましょう。試験要領や過去の試験問題集を確認して、どのような知識が求められるかを把握します。 例えば、経験記述とは以下の項目について具体的にまとめる必要がある試験です。 自身の経験を詳細にまとめるため記憶力と文章構成力が求められます。
・工事名
・工事場所
・工事内容
・工期等
・あなたの立場
・あなたの業務内容
上記項目を埋めるだけではなく、続く問題にてさらに細かい内容を書く必要があります。 持参する業務内容の内容について、何を書くのかということをあらかじめ用意しておく必要があるでしょう。

② 学習計画の立案: 二次検定の勉強方法は、暗記がサブ、記述練習がメイン作業です。一次検定の学習を振り返った暗記時間の確保と、記述練習時間を確保します。

暗記については一次検定と同じです。
・過去5年分を総学習する
・それを何週するか決める(できれば3週)
・3週とするなら、それに要する時間を想定する
記述については、「採点、添削環境」の確保が必要です。 何本記述練習を重ねても、論調や方向性が間違っていては技量の積み重ねに繋がりません。 そこで、以下の2パターンを検討します。

パターン① グループ学習や相談をするために、同僚に依頼: 同じ試験を目指す仲間と一緒に勉強することで、情報共有や励まし合いができます。 また、専門家や合格者に相談することで、効果的な学習方法やポイントを学ぶことができます。

パターン② 通信講座等の利用: 講習機関や通信講座は、合格に特化した教材やカリキュラムで構成されているため、有効かもしれません。 教材に関しても、様々な受講生や、実際に1級建築施工管理技士の試験に合格した人の意見を取り入れた改良が繰り返されているはずです。 また、カリキュラムについても経験豊富な講師などによって、新しい試験制度に合った内容になっていることでしょう。

③ 過去問演習: 過去の試験問題を解いて演習しましょう。過去問を解くことで、実際の試験の出題傾向や問題の難易度を把握し、対策を練ることができます。 さらに深堀すると、問題1に関してはある程度傾向がかたよっています。 ・品質管理(R5,R3,R1,H29,H28,H26,H23)
・合理化(R4,R2、H29,H25)
品質管理に的を絞っておいて、異なった課題になったとしても、 「合理化を推進するために品質を確保し、手戻りを防止~」のように持参したネタに結び付ければ乗り越えることが可能です。

④ 模擬試験の受験: 時間とお金に余裕がある場合は、模擬試験を受験しましょう。 試験に慣れることと、模擬試験の結果を分析し不足している部分を勉強しなおすことを目的とします。

⑤ 体調管理と休息: 健康な体とリフレッシュされた状態で試験に臨むために、十分な睡眠や適度な運動、バランスの取れた食事を心がけましょう。長時間の学習の中で休息も大切です。

⑥ 自己管理とモチベーション維持: 自己管理をしっかり行い、計画通りに学習を進めることが重要です。 また、モチベーションを維持するためには目標設定やご褒美を設けることも効果的です。

まとめ

この試験は、一般的に建築の基本知識や法規制、施工管理技術、安全管理、品質管理などの分野に関する問題が出題される試験です。普段の業務をこなすなかで学習できる内容であり、機会も多いはずです。「試験に出るかも?」といった意識を持って仕事に従事することで、更に効率良い学習が可能になるはずです。

1級建築施工管理技士の試験にストレートに合格するためには、合格に必要な学習時間を確保し、計画的なスケジュールを立てることが重要です。建築業界では最も重要な資格の一つとなりますので、近年の傾向にあった問題を取り寄せる、信頼できる講習機関や通信講座などを利用する、などで、シッカリとした対策を取ることが重要です。

同時に、建設業界でキャリアを積みたい方や施工管理者としてのスキルを高めたい方にとって重要な資格です。合格は自身にとって有益であることを自覚し、大きな志を持って取り組み、着実に準備を進めましょう。